恋の温度差―心の距離はどうしたら縮まるか

恋の温度差―心の距離はどうしたら縮まるか 水野麻里 ISBN:4413070801 青春出版社 2001/02

こういうタイトルの本は、好きではない。女性誌の、読者の持ち寄り意見に
満ちたコーナーで、ニュアンスさえ違えども、いつでも目にしようとすれば
いつでも読めそうに思われるから。しかし実際は、そういう本ではなかった。

ダサい故に駄目なんじゃなくて、そのダサさ故に
そばにいる時、恥ずかしい思いをさせられたから嫌なんだ

頷く。勿論、これは「おしゃれだったら何でも許されるのかよ」な
文脈じゃない。
例えば、服には無頓着だけど、自分の趣味にはトコトンこだわりが
ある人の場合で言い替えるなら、
それについて知りもしない人に、そのこだわりの一品を
「ソレって、●●でしょ?」と、どーしようもないことを言う、
そういう「恥ずかしげもない様」を指す。
他、ケチについての具体例も、凄く卑近過ぎて頷けるが故に、
「それって、どうにかなる(直せる?)のかな」という
気にもなった。
その例とは――
ロッテリア至上主義の男と、モスバーガー好きの女が、ドライブ
デートをした時の話。

男がロッテリアで買いたい、と言うので、女が先に
モスで自分のだけ買うことにした。しかし、彼女が
「たまにはモスのシェイク飲む?」と彼に渡すと、男に
ロッテリアに着く前に、モスシェイクを飲み干されてしまった。
なので、ロッテリアに着いた際、男に
「私のシェイクもお願いね」と言うと
「金!!」と周りの客が振り向く程の大声で男が返答してきた。
「えっ?」
「自分の分は自分で払えよ」

・・・彼女から、自分は「無料で」シェイク飲んだのは
「くれたから貰った」だけ、と思ってるんだろーな・・・。
普段「小銭がないから」とガソリン代を出させられていたことも
あって、彼女の怒りは爆発、という話だった。