表紙に木村タカヒロ画がないのが残念

ボヴァリー夫人 フローベール

ボヴァリー夫人 原書名:Madame Bovary 原作:フローベール 文:姫野カオルコ 絵:木村タカヒロ 2003.4 角川書店 ISBN:4048734628

本編に沿いながらも、ボヴァリー夫人が書かれた
時代背景とは別の書き込み
〜歌舞伎の掛け声や、他の作品の様式(智恵子抄)〜
を入れる事で、原作と文が別となってる意味が
活かされている。ただの現代語訳版ではない。
粗筋版・ボヴァリー夫人だと、
退屈な夫に愛想を尽かしたボヴァリー夫人が、
不倫をし、自業自得な結末を迎える、になるんだろけど
これはそうじゃない。
何で他所の男(このシーンは、男性でなく、男、が相応しい)に
よろめいてしまったか、これを教材に
高校で読書感想文を募ってみて欲しい。
こういうのこそ、女子高校生に読んで欲しいな。