日本の戦後と音楽史の体を借りた、日本人の思想史

のような映画を観て圧倒される夢。
ビートルズ来日〜ニューウェーブが表れるまで、の音楽を取り巻く熱狂と、
戦後の著名人の発言とソレに
ついての反応&メディアは、ソレをどれだけいじったかなどが、
音楽に乗せて、バンバン流されてゆく。
音楽史と合わせて、思想史を見る、のではなく
当時の音楽が持つ力を、特に解説らしい解説を入れていないのに、
絶妙な編集によって、体得させれる気分になる。
音楽が、全てライブ映像で、当時の熱狂は解るのに
客席は見えない(あの映像なら見える筈なのに、見えないよう、
加工してあるようだ)ことも、功を奏しているのかもしれない。
「洋楽が本格的に日本でも聞かれだしても、実は
『洋楽が指し示すもの』に関心がある以上に
『受け入れたくない』ものが日本人にはあって、それが
GSブームを支えていたのではないか?」という件が
一番面白かった。しかし、これは映像で
そのように示されたのであって、そんなセリフは一切ない。
映画じゃないと表現できないもの、って
こういうことを言うんじゃないだろうか。DVDのサイズじゃ
あのバンバン流される当時のライブ音源を観た際、
どこか資料のように捉えてしまう瞬間があるのでは・・。
ところで、この凄い監督、誰??と思ったら、目が覚めた。