7月2日に観てきました

演出:壌晴彦 台本:壌晴彦・南原清隆
席は「いろは」ではなく、50音順と初めて知りました。
これは、他の能楽堂も、なのかしら。
初めに、ナンちゃんからの挨拶。
マイクで声が拾われたのは、この時だけでホッとしました。
あぁいう場は、地声じゃないと。
●萩大名
大名:野村万蔵 太郎冠者:吉住講 茶屋:小笠原匡
後見:野村太一郎
↑の、狂言がなされた後、それを現代解釈、大名は代議士として登場。
内容はほぼ同じながら、今回の企画である
狂言とコントが結婚したら」が示されたのが、これ↓。
●萩代議
代議士:ルー大柴 秘書:平子悟(エネルギー)
通人:森一弥(エネルギー) 後見:ドロンズ石本
選挙が近い代議士が、資金援助を頼みに金満家の元を訪れ、文化の通人と
言われる財界人を説得できるかどうか・・という内容で、
代議士の野暮っぷりが可笑しい、のが笑いどころ、と解っていても
ルー大柴の新ギャグの発表等、少し詰め込み過ぎた感が・・・。
連句
東方朔:南原清隆 オタク:天野ひろゆき 詐欺師:ウド鈴木
建築業者:ドロンズ石本 施工主の妻:森一弥
代議士:ルー大柴 秘書:平子悟
大神:野村万蔵 童子:野村太一郎
下級役人の神様、東方朔が、天井の木や花を元気にさせる美しい言葉を
探しに現代日本にやってきて・・という内容。
いかにも、なオタク*1姿の天野の前に、
ナンちゃん登場。時代がかった言い回しと格好は
「あぁコスプレしてるんだね。僕も合わすよ」とばかりに、すぐ打ちとける。
ベタな格好だから、ベタなこと言うんじゃないやろか、と思っていたら、
やはり美しい言葉を捜している、と話す東方朔に「萌え」を教えていた。
メイドカフェに行きながら
ツンデレ猫耳etc・・何がいい?」みたいなことを言っていたけど
客席のお爺さん達には、どれだけ通じただろうか。
踊ろうよ、という場面では、ナンちゃんが踊りですか、いいですね、と
舞を舞う前に、社交ダンスも披露。
クラブに酔っ払った(?)代議士が乱入してくる場面では、楽士が
阪神タイガースの応援歌をさりげなく挿入。
あの楽器でも、あの曲を演奏できるんや・・。
いまいち詐欺師になりきれてない詐欺師を演じるウドが、手を大きく動かさないと
喋れてない、というのを突っ込まれていたのは、ワザとなのか、本当に
動かないとセリフが出ないのか、は解らなかった。
そのオーバーアクションぶりに、後ろに控えてはる(舞台にいる)楽士が
笑いを必死の堪えている姿が新鮮で良かった。
日本では数少ない楽器Kendang(クンダン)とは、あの
吊り下げていた打楽器だろうか。吊るのにマイクスタンドみたいなのを
用意されてたんで、あ、まさかマイクに音拾わすの?とガッカリしそうになった
けど、そんなことはナシ。
これも、もうちょっと削った方が面白くなったんじゃないかな〜。
冗長、とまではいかないけど、少しそんな風に思った2時間だった。

*1:配役が書かれた冊子に役名がオタクと書かれてある