ブラック・ユーモアたっぷりのショート・ショート

究極のじじ、ばば童話 悟りのおじいさん、ぎらぎらのおばあさん

究極のじじ、ばば童話 悟りのおじいさん、ぎらぎらのおばあさん 小川有里 2000/11 日新報道 ISBN:4817404787

団塊の世代がドッと出てくるので、その層を狙った番組も
これから出てくる、と言われているけど、今のTV番組が
どれくらい変わるのか予想つかない。
老人が主人公の、この本を元にしたドラマが観たい。
こんな感じの↓ショート・ショート集。
「爺さんとTVを観ていたら、『あの女優は今も綺麗だなぁ。それに比べて
ウチの婆さんは』と言うてきた事にムカっときた婆さん、友達に
『どうしたら若く見えるようになるかしらね』と相談。
『秘密を持つと、気が引き締まってイイわよ』と言われ、爺さんの定期を
こっそり解約。指輪を買うと、確かに自分が少し綺麗に若返った気がする。
爺さんに『あれ、そんな指輪持ってたっけ?』と言われると
『あっ!!・・今、思い出したから、思い出したうちに聞いておくけど
●●って、何?』と社会情勢などの質問などで、話をそらす婆さん。
それ以来、爺さんは婆さんの為に、調べ物にはしるようになった。
調べ物の為に、東奔西走していくうちに、爺さんは身体が丈夫に変わり、
これはイイ、と爺さんの金を持ち出して買い物、を繰り返す婆さん。
遂に家を担保に、つぶれそうな会社の株券を買って帰ると、置手紙が。
『定期の解約など、婆さんがしていたことは知ってました。
ワシが話をしようとしても、すぐ話をそらす婆さんには、とても悲しくなりました。
もう、でていきます。家は婆さんにあげます。
ワシはゲートボール仲間の●●さんと何所か、別の場所で暮らします。
●●さんは、若くは無い婆さんだけど、優しくて魅力的なお婆さんですよ』」