最終意見陳述書を読んだ。長いし
まとまりが弱いから、冒頭意見
陳述書よりはインパクトが少ない
かも知れない。でも内容は重要。
とくに「無敵の人」から「浮遊霊」
へと認識が深まるあたり。詳細は
雑誌「創」インタビューを
お読みください。
https://twitter.com/pentaxxx/status/493987324321992704
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渡辺被告について言えば、
いじめ被害の影響は
到底無視できない。この重大な
影響を抜きにして彼の行動を
あれこれ論評することは
できれば避けたい。
https://twitter.com/pentaxxx/status/493987496053592064
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この分野においては、ちょっと前に
画期的な研究報告があった。
イギリスのキングスカレッジの
研究者が、いじめ被害の
五〇年間にわたる長期的な影響を
コホート研究としてまとめたもの。
https://twitter.com/pentaxxx/status/493987614601388033
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Ryu Takizawa,et al.:Adult Health
Outcomes of Childhood Bullying Victimization
http://ajp.psychiatryonline.org/Mobile/Article.aspx?articleid=1863836
https://twitter.com/pentaxxx/status/493988042181312512
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筆頭著者は精神科医の滝沢龍氏
で、この成果はAmerican Journal of
Psychiatryに掲載されている。
日本人が筆頭著者の論文のAJPに
掲載って、けっこう快挙なんだ
けど、僕の知る限り意外なほど
話題になっていない。
https://twitter.com/pentaxxx/status/493988170686402560
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概要をかいつまんでおくと…
イギリスには遺伝学分野では
つとに名高い1958年出生コホート
という均質な集団があり、本研究は
このコホートのうち、7歳から
11歳までの間にいじめ被害を
経験した(と両親から申告のあった)
事例7771名(!)について調査したもの。
https://twitter.com/pentaxxx/status/493988354153644032
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子ども時代に頻回に
いじめ被害にあうと、その後
40年あまりを経ても、社会的、
経済的、あるいは健康面に置いても
高いリスクを抱えることがわかった。
被害を受けなかった群に比べ、
うつ病のオッズ比が1.95、
不安障害のオッズ比が1.65、
自殺傾向が2.21という結果。
https://twitter.com/pentaxxx/status/493988494625095680
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本研究の成果は、その規模と
信頼性という点でフラミンガム
スタディに匹敵する。つまり
「高コレステロール値は
狭心症のリスクを高める」と
同程度の確実さで、「小学生で
経験したいじめ被害は、成人の
メンタルヘルスにおいても
重大なリスクファクターである」
ことが実証されたのだ。
https://twitter.com/pentaxxx/status/493988632772886528